TikTokのアルゴリズムを考えてみる
TikTokに投稿すると、投稿者のフォロワーが0でも40再生を上限としますが必ず再生されます。
初投稿でもAIのアルゴリズムで判断され、おすすめにのることで2時間後には再生数が278になりました。
これはTikTokの独自のアルゴリズムによるものです。
TikTok のアルゴリズムも他のプラットフォーム同様、詳細は明かされていないのでこのように考えているのではないかというところを考えてみました。
目次
動画投稿のアルゴリズム
動画を投稿するとAIにより動画の審査があります。
この審査はTikTokのコミニュティガイドラインに反する内容でないかどうかというところを調べるものです。
- 公共の安全および個人の安全を危険にさらすコンテンツ
- 差別的および憎悪的発言
- ポルノコンテンツ
- ハラスメントおよびサイバーいじめ
- 未成年者に危害を及ぼすコンテンツ
- 虚偽およびスパムコンテンツ
- 他者の知的財産権を侵害するコンテンツ利用者は、他者の著作権、商標その他の知的財産権を侵害するいかなるコンテンツも提供してはなりません。
- プラットフォーム運営に対する妨害およびプラットフォーム所有権に対する侵害行
https://www.tiktok.com/community-guidelines?lang=ja
この審査はAIだけではなく人も行っているようです。
内容に問題がなければ、TikTokはその動画を視聴者の好みに合わせておすすめに表示してきます。
このおすすめへの表示はこういう投稿が好みなユーザーへ一人一人おすすめするのではなく、大きくグループで分けられたそのグループに一斉におすすめとして表示していると考えられます。
このため、猫にしか興味のないユーザーだけじゃなく本当は犬が好きなんだけど大きなカテゴリーで動物が好きというユーザーにも猫の動画をおすすめすることで犬の動画しか検索しないユーザーに猫の動画を届けることができます。
なので多くのユーザーへアプローチされるというところで最低限の動画再生数がカウントされるということです。
ならば所属している人数が多いグループにおすすめとして表示されたいですよね。
TikTokのアルゴリズムはどのグループへおすすめを表示するのかにも深くかかわっているようです。
TikTokアルゴリズムによるおすすめに表示されるグループの決定方法
アルゴリズムの詳細が発表されていないので全てそうではないだろうか、という話にはなりますがそれでもかなり影響していると思われる項目は3つです。
1.アカウントの評価
アカウントの運用歴や過去の動画を見られています。
過去にどのような動画を投稿して今はどのような動画を投稿しているのか。
今はそこまで厳密に統一性というものは求められていないようですが、この先投稿者も多様化したときに専門性を打ち出している方が評価につながるのではと考えます。
そして過去動画のエンゲージメント。
エンゲージメントの高い動画コンテンツをたくさん持っていることでアカウントとしての評価が高くなります。
バズった動画をたくさん保有している=おすすめに表示される人数も多くなる、ということです。
そこから考えられることは
- クオリティの低いコンテンツを投稿する
- 投稿しては消す、を繰り返す
- 投稿テーマが散漫
などの投稿をするとアカウントの評価がさがり、おすすめするグループの人数は少ないものにしか振り分けられないということになります。
2.フォロワー数
やはりフォロワー数による優遇措置はあるようです。
フォロワー数=ファンが多いということでもあるのでフォロワーが増える(また見たくなる)投稿をしていきたいところです。
3.視聴完了数
3つの項目の中で一番重要なものです。
いいね数やコメント数ではなく視聴完了数というところが動画プラットフォームとしてのTikTokの姿勢を現わしているのではと思います。
投稿動画を評価するアルゴリズム
TikTokはおすすめにのった動画から4つのエンゲージメントを集計していきます。
- 視聴完了率
- 保存・シェア
- コメント
- いいね
視聴完了率
インサイトから「平均視聴時間」を確認できます。
クオリティの高い動画は、視聴者が途中で離脱せず最後まで視聴することで動画の表禍が高くなります。
保存・シェア
他のユーザーや他のプラットフォームにシェアすることで投稿のエンゲージメント率があがります。
コメント
TikTokはコメントのやりとりが盛んなSNSです。
コメントを集めることによってメンションがついたりして他の人の目に触れやすくなります。
いいね
いいねの数は集計されてはいるのですが、実は重要ではありません。
この4つのエンゲージメントの中でも一番重要なのは視聴完了率となっています。
高評価と低評価のアルゴリズム
投稿動画から集計した4つのエンゲージメントをもとに、その動画が「高評価」なのか「低評価」なのかの判断をします。
高評価であれば、引き続きおすすめ動画へのり再び投稿動画を評価→「高評価」「低評価」の判断、となります。
低評価になるとその時点でおすすめ表示は終了します。
なので高評価を取り続けることでおすすめにのり続け、再生回数や視聴完了数、コメントなどが伸びていくということになります。
↓の図の赤線で囲った部分で動画をループされる動画を投稿できるか、がTikTokの露出への最短攻略法と言えます。
下の画像はおすすめにのり続けることがまだできないので全ての投稿が400手前で再生回数が止まっている状態です。
TikTokの徹底したアルゴリズムは仮説がたてやすく、今のままの投稿やアカウントではまだ上位グループへの表示はされない、ということになります。
おすすめ動画が終了しても
低評価と判断された動画はおすすめにのらなくなります。
しかし公式なアナウンスはないのですが、TikTokは投稿した動画を再評価しているらしく、今は評価が低くても将来トレンドやユーザーの好みによってジワジワと再生数が伸びることがあります。
投稿したときには全然露出しなかったのに、いつの間にかバズっているという経験をした人も少なくないです。
なので一度投稿したものは削除したり非表示にしないようにしましょう。
厳選クリエイターに送られるメッセージから考えるアルゴリズム
TikTokでは「厳選クリエイター」という制度があります。
これはTikTok社の運営から選ばれる優秀なユーザーとされているのですが、その選抜方法に明確な基準がありません。
フォロワー100人以下でも厳選クリエイターとなっているアカウントもあるので、ここから考えても「視聴完了数」というものが大きく影響していると思います。
その厳選クリエイターになるとTikTokから送られるメッセージにTikTok社が最適だと考えているアカウントの運用方法が記載されています。
おすすめに乗りやすいヒント
- 縦型、全画面で投稿しよう
- 12秒以上で投稿しよう
- 週2回以上投稿してみよう
- ハッシュタグチャレンジを積極的にやってみよう
- SNSに動画をシェアしよう
縦型=スマホユーザーが多い、ユーザーの見やすい動画を作る。
12秒以上=短すぎる動画で視聴完了数が多くても評価されない。
週2回以上=認知されやすくなる。
ハッシュタグチャレンジ=TikTok自体の盛り上げに参加する。
SNSにシェア=他のプラットフォームからTikTokへの誘導。
TikTokのアルゴリズムを考えてみた結果
TikTokの日本リリースは2017年8月とまだまだ新しいSNSです。
そのためTikTokアプリを長時間使ってもらう、というところにTikTok社は力を入れていると感じます。
そういう意味合いで考えてみると、視聴完了数=最後まで動画を見る時間が増えて、その他の動画も気になってみたくなる、また最後まで見るということを繰り返すアカウントは優遇されるのは当然という話です。
どのSNSでもそうですが、最終的には良質なコンテンツを制作するというところに行きつくわけです。
しかしTikTok社の考える良質と自分で考える良質を取り違えると長い時間と労力をかけて作った良質(であると自分が考える)なコンテンツも評価されず再生数も伸びずにTikTokを放置してしまうということになるのかもしれません。
TikTokのコンテンツ作りに迷ったときには一度ご連絡ください。